我が家では重度知的障害のある長男が3歳の時、長女が産まれました。
長男は、3歳と言えども発達年齢にすると10ヶ月程度。
すぐパニックになる実質10ヶ月の長男と赤ちゃんの寝かしつけは、毎晩カオス。
夫は当時仕事が遅く、一人で迎える夜は恐怖以外のなにものでもありませんでした。
そして、これがいつまで続くのだろうという絶望感がすごかったです。
障害が無かったとしても、双子や年子の寝かしつけも同じような状態なのではないかと
想像しています。
当時ネットで検索しても良い方法が見付けられず、
同じ状況の人とも出会う事ができませんでした。
あんなに大変だったのだから、他にも悩んでいる人がいはず。
辛いと思ったことや、やってきたことなど、
当時の記憶を思い出しながらご紹介したいと思います。
筆者紹介
- 神奈川県横浜市在住
- 最重度知的障害&肢体不自由児の7歳長男(ぽんすけ)と、4歳長女(みーさん)を育てる母
- フリーカメラマンをしながら、仕事と障害児育児のあり方を模索中
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障害児ときょうだい児の寝かしつけで辛いと感じた事
妹の泣き声で長男がパニックになる
まず全てはここから始まります。
長男は大きな音が苦手。妹の泣き声でパニックになります。
1時間でも2時間でも、理由がわからずひたすら泣き続けるのです。
7歳になった現在は、一度泣いてしまっても比較的早く切り替えられるようになっています。
しかし当時は全く切り替えができません。
結果的に2人とも泣き続けて収拾がつかない状態になります。
子ども2人の欲求を大人1人で満たすのが難しい
赤ちゃんが泣くとぽんすけも泣きますが、大人は私一人。
どちらかを抱っこすると、どちらかがもっと泣きます。
発達年齢としては2人とも1歳以下ですが、
ぽんすけは実年齢3歳以上で体重も力もそれなりにあります。
みーさんをおんぶしながら、暴れてパニックになるぽんすけを抱えるのは
なかなかハードでした。(腰痛もあり、それも途中でできなくなりました。)
腰痛対策についてはこちらをどうぞ↓
一緒に布団に横になれない
なんとか3人で川の字になって寝たかったのですが、
ぽんすけは赤ちゃんが気になって興奮する。
→赤ちゃんはぽんすけの声で泣いて起きる。
→赤ちゃんの泣き声でぽんすけも泣く。
これの繰り返しで、同時に寝かしつけることは無理だと早々に諦めました。
寝かしつけに毎晩2〜3時間かかる
とにかく毎晩寝ないのです。
何時間でも泣き続ける二人の泣き声を聞いているのがしんどくなり
一人で寝室に行きドアを閉めて耳を塞いでいたこともありました・・・。
そんなことをしてしまうと事態はもっと悪化するのですが、
1秒でも泣き声から離れたかったのです。
その頃の動画が、一つだけ残っていました。
動画を撮る気持ちの余裕なんて本当は無かったのですが、
当時療育センターの先生にどうしたら良いのかわからないと相談しているところでした。
ふと我に帰り、動画を撮って見てもらおうと思ったのです。
一番ひどい二人の状態は撮れなかったのですが
少し落ち着いたところで急いで撮ったものがこちらです。
↓泣き声が大きいため、再生する際はボリュームにお気をつけください。
毎晩2〜3時間、この状態orこれ以上の状態が続いていました。
寝かしつけるために試した方法
① なんとか長女みーさんを先に寝かせるパターン
授乳やミルクで先に寝かせる
時間差で寝かしつけるしかないと気づき、
まずみーさんを寝かしつけることから頑張ります。
0歳の最初の頃はこれでうまくいっていた記憶があるのですが、
しばらくして授乳もミルクもあまり飲まなくなってしまってから
事態が悪化しました。
おんぶで先に寝かせる
ミルクで寝ないのであればと、抱っこ紐を使っておんぶで室内を歩き回り
なんとか先に寝かせようと必死でした。
しかしながら、ぽんすけが当時一人で待つことができず、
ぐずぐず言ったり泣いたりするのがうるさくて、みーさんが寝られません。
おんぶで成功する時もあれば、しない時もありました。
室内ブランコでゆらゆらしながら寝かせる
室内に、赤ちゃんや障害児でも乗れるブランコを設置していました。
そこでゆらゆらしていると寝てくれることがあったみーさん。
夜になると部屋を暗めにして、ゆらゆら乗せていました。
ここでもぽんすけの邪魔が入って成功しない時が多かったのですが
それでもたまに寝てくれると安堵していました。
取り付けるには、別途部品を用意して天井に穴を開ける必要があります!↓
② なんとか長男ぽんすけを先に寝かせるパターン
暗い部屋で一人にして寝かせてみる
本当は眠いぽんすけ。
暗い部屋で一人で寝かせたら、案外そのまま寝るのではとチャレンジ。
私とみーさんの様子が気になって起きてきてしまうことが多かったですが、
ラッキーなことにそのまま寝てくれることもありました。
③ 寝かしつけ自体を諦めるパターン
寝かしつけのスタート時間を遅らせる
療育センターの先生に相談した時に、一番最初に提案してもらったのがこちらです。
寝かしつけようとする時間が少し早いのではないかと。
確かに、早く寝てほしいと、いつも19時頃から部屋を薄暗くして
20時から本格的に寝かしつけを開始していました。
しかし結局寝ずに22時〜23時になってしまいます。
そこで、寝かしつけのスタート時間を21時にしてみたところ、
同じように寝るのは22時〜23時。
そのため、少し遅めにスタートするようにしました。
寝かしつけない
何度か諦めてひたすらリビングで遊ぶ。という日もありました。
結局そのまま23時頃になってしまうので疲れ果てることに変わりは
ありませんでしたが、泣かれるよりは精神的に楽でした。
寝かしつけの解決への道筋
障害児3歳 きょうだい児0歳
まだ長女が産まれたばかりの時は授乳やミルクで寝てくれていました。
授乳やミルクで寝なくなってしまってから、日に日に大変になりました。
障害児4歳 きょうだい児1歳
特に辛いと感じていたのはこの時です。毎晩二人の大泣きの大合唱。
先ほどの動画もこの頃で、妹が1歳9ヶ月でした。
パパが稀に早く帰って来た時は神様のように見えました。
もう一人大人がいれば、一発解決なのです。
本当に大変だった一時期、精神的に参ってしまい
実家の両親に寝かしつけの時間に来てもらっていたこともありました。
障害児5歳 きょうだい児2歳
前半はまだしばらく辛い時期が続いていた記憶があります。
しかし妹が3歳に近づくに連れてどんんどん成長。
赤ちゃんのように理由がわからずただ泣くということがなくなり、
3人で布団に入れるようになりました。
2人共寝るまでにはだいぶ時間がかかりましたが、それでも大きな一歩です。
障害児6歳 きょうだい児3歳
ここまでくると、だいぶ楽に。
妹が2歳からイヤイヤ期が始まり普通の子育ての大変さはありましたが、
話が通じるようになり精神的にも救われます。
この頃、
・みーさんは保育園でお昼寝をするため眠くない
・ぽんすけは眠い
という状況になることが多かったです。
そのためぽんすけを別の寝室で、先に一人で寝かせるチャレンジを続けていたところ
急に一人で寝る事が定着した時期がありました。
もちろん気になって起きてくることもありましたが、
布団に戻すと一人そのまま寝ます。
本人も賑やかなことにストレスを感じやすいので、
静かな場所に一人の方が気が散らずに眠れたのかもしれません。
そのまま私とみーさんは隣の別室で寝て、
ぽんすけは仕事から帰宅したパパと一緒に就寝という、良い流れができました。
今ではまた一人では寝られなくなり私と寝ていますが、
このぽんすけの一人就寝により、寝かしつけの悩みはほぼ解消されました。
障害児7歳 きょうだい児4歳
ここまできたらもう大丈夫。
妹のみーさんが4歳になって、本当に楽になりました。
同時にぽんすけの認知面も向上し、気持ちの切り替えもだいぶ早くなりました。
寝かしつけの時間もほぼ不要。
ぽんすけの1人就寝はいつの間にか終了していましたが、
3人で一緒に布団に入って、みんなであっという間に寝てしまっています。
私もこのまま朝まで一緒に寝るので、私が一番最初に眠りについていることも多いです。
まとめ
小さな頃の寝かしつけはあまりにも大変で、
毎日暗くなってくると、恐怖と共に、いつも誰か助けてと思っていました。
(実際実家の両親には、かなり負担をかけてしまいました。)
寝かしつけの問題は、根本的な解決ができないまま終わったという印象です。
寝かしつけが本当に辛かったのは1年〜1年半程。
長男が7歳、妹が4歳になった今、寝かしつけに関しては困っていません。
二人の成長(時間)が、解決への道筋でした。
我が家の場合ではありますが、
時間が解決してくれる問題もあるということで、
今回寝かしつけの記憶を辿りながらご紹介しました。
全てが同じ状況という方はいないかもしれませんが、何か一つでも、
今まさに大変な思いをしているどなたかのヒントや励みになれば幸いです。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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